波が高かったこともあってか、到着は予定から50分遅れの14:50となる。 船から出ると、熱気と強烈な太陽の光に襲われるのだが、 曇ってる上に思いのほか涼しい。これは初めての経験。
小笠原丸から貨物を積み込み次第、母島丸は出航するということなので、 チケットを急いで買いに行ったが、実際は貨物積み込み後に船客を乗せたので、 相当な余裕があった。例年、そして今回も父島で宿泊する予定の民宿、 「たつみ」のおばさんから、 「姿を見つけたんだけど声をかけそびれた」と後で聞かされる。
母島丸は、けっこうアバウトに(唐突に)出航する。 最大で1000人近く乗せることができる小笠原丸と違って、 母島丸は小さな船であるがために、よく揺れる。 波も相変わらず高めで、さらに状況は悪くなる。 吐くものがないのに2度に渡って戻してしまい、最低の状態となる。
母島の沖港には17:30頃に到着する。さらに涼しい。 出迎えの人は20人か30人くらいで、 田舎の漁村という趣で父島が都会に感じてしまう。
宿泊予定の「みゆき」から迎えにくるものと思って、 船酔いさましも兼ねてのんびりと待つが、いっこうに来ない。 電話すると、既に他の客はみんな来ているので、歩いて来てくれとのこと。 父島のマップを基準にして考えていたので、 結構距離がありそうに思い込んでいたが、実際は5分もかからないところ。 要は母島の中心部は、父島に比べるとはるかに狭いのであった。
途中の商店のある通りで知らないおばさんから挨拶されて、 どうということのない話をする。なんか、いい。
この日は相部屋となるが、同室のおじさんは明後日には父島に移動して、 今回の便で帰られるとのこと。 他は女性の2人組、小笠原は2回目のソフトウェア会社勤務のダイバーの女性、 小笠原は数度来ていて母島は教育実習で来た女子大生、 公務員に内内定している女子大生。
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